カカオの品種

カカオの品種

カカオの木には主に3種類の品種があります。中には希少品種もあります。

 

 

チョコレートやココアの主原料は、カカオ豆です。
カカオ豆は、カカオの木に実る果実(カカオポッド)の中にあります。


1個のカカオポッドの中には、30~40粒ほどのカカオ豆が入っています。
このカカオ豆はカカオの木の種子です。土壌に植えれば発芽します。


カカオ豆を半分に割ると、中は紫色をしています。
この色は、カカオポリフェノールの色です。


カカオ豆は、品種や産地、発酵方法などにより味が異なります。
チョコレートメーカーは、製品ごとに豆を選択します。


カカオ豆には、主に3種類の品種があります。

 


クリオロ種(criollo)
「クリオロ」は、スペイン語で「自国のもの」という意味です。
原産地は南米(アマゾン川上流地帯)といわれていますが、歴史的にはメソアメリカと呼ばれた中米地域(メキシコ、グアテマラ、ホンジュラス、ベリーズあたり)での栽培が記録されています。
アステカの皇帝モンテスマが飲んだのもこのカカオで作ったチョコレートだといわれています。
病害に対する抵抗力が非常に弱く、栽培が困難な品種です。
幻のカカオともいわれています。

 


フォラステロ種(forastero)
「クリオロ」に対し、「フォラステロ」はスペイン語で「外国のもの」という意味があります。
原産地はアマゾン川上流地域、ベネズエラのオリノコ川流域などです。
生長が早く、病気や害虫への抵抗力が強いため、比較的栽培しやすい品種です。
世界のカカオ生産量の80~90%を占めています。

 


トリニタリオ種(Trinitario)
クリオロ種とフォラステロ種を交配した品種とされています。
カリブ海のトリニダード島で作られたことから、その名前がつきました。
両品種の中間的な性質を持っていて、栽培しやすく良質なのが特徴です。
世界のカカオ生産量の10~15%程度を占めています。

 

 

<カカオの主な3品種>

  クリオロ種 フォラステロ種 トリニタリオ種
 

クリオロ種

フォラステロ種

トリニタリオ種

栽培地域 ベネズエラやメキシコなど、
わずかな地域
ブラジル、西アフリカなど、
広く栽培
中米、スリランカ、
パプアニューギニアなど
生豆の色 白~黄紫色 紫色 さまざま
苦みが少なくマイルド 渋味、苦みが強い さまざま
香り 独特で香り豊か 刺激的 さまざま
特徴 病害虫に弱い 病害虫に強く、栽培しやすい 病害虫に強く、栽培しやすい

 

 

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