江戸時代のチョコレート

江戸時代のチョコレート

日本で最初のチョコレートに関する文献は、18世紀終わり頃の江戸時代。

 

 

日本にチョコレートが伝わったのは18世紀後半の江戸時代のことです。


日本にチョコレートが入ってきたことを示す最初の記録は、1797年(寛政9年)、長崎・丸山町の『寄合町諸事書上控帳』にあります。
遊女大和路がオランダ人から貰らい受けた品物の中に、「しょくらあと 六つ」と記載されています。
「しょくらあと」はチョコレートのことです。


当時は鎖国政策の下、オランダと中国による交易の窓口は長崎だけでした。
オランダ商人が帰国する際に、貰ったのだと考えられています。


その3年後の1800年(寛永12年)に刊行された『長崎見聞録』でチョコレートが紹介されています。
『長崎見聞録』は、医術や動植物に造詣の深かった廣川獬が、長崎滞留中に見聞して調査した記録です。
チョコレートについて、オランダ人の持ってきた滋養強壮の薬で、熱湯に削り入れてお茶のように飲むことが記述されています。


時代は下り、1868年(慶應4年)8月3日、水戸藩主徳川昭武がシェルブールのホテルで「朝8時、ココアを喫んだ」ことが『徳川昭武幕末滞欧日記』に記されています。
徳川昭武は15代将軍徳川慶喜の弟で、パリで開催された万国博覧会に幕府代表として赴いていました。
文献に記された、最初のチョコレート(ココア)の体験です。

 

 

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